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Channel: 寺山 英樹 | ダイビングと海の総合サイト・オーシャナ
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宮古島・南海岸エリア唯一のダイビングショップはサメ取り名人

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DIVE宮古島のオーナー・ヒロさん(砂川博一さん)(撮影:越智隆治)

宮古島の南海岸エリアをメインで潜る唯一のダイビングショップDIVE宮古島のオーナーのヒロさん(砂川博一さん)。

生粋のみやこんちゅで、口数は少なく一見ムスッとして見えますが、実は人懐っこく、たまに悪戯っぽく笑う笑顔が何ともチャーミング。
漁師も兼ねており、いろんなことが他のダイビングサービスと違って独特で面白い。

DIVE宮古島のオーナー・ヒロさん(砂川博一さん)(撮影:越智隆治)

最高のロケーション!

市街地から車で30分ほどのロケーションは、周囲にダイビングサービスはなく、ここDIVE宮古島だけ。
テラスからは美しいビーチが一望でき、ゆっくりとした贅沢な時間が流れます。

宮古島南部のDIVE宮古島(撮影:越智隆治)

漁師スタイルのダイビングが面白い!

初日は何とかメインのポイントを潜れたものの、翌日から台風のうねりで、潜れるポイントは限定的。

落胆する僕らを喜ばそうと、船上で魚をさばき、何やら仕掛けを作り始めるヒロさん。
水中で魚を釣ろうとしてくれているようです。
漁業権を持つヒロさんならではのおもてなし。

宮古島南部のDIVE宮古島(撮影:越智隆治)

テグスの先に針をつけ、魚の切り身をひっかけ、海の中へ持っています。
まずは穴を掘って、針のついてない切り身を埋め、その周りに針のついた切り身を置いて、周囲の岩にテグスを縛ってスタンバイ。

獲物がかかるのを待つ間は、ケーブに入ってエビと格闘。

宮古島南部のDIVE宮古島(撮影:越智隆治)

2匹ほどエビ(ゴシキエビかな?)をつかまえて、仕掛けに戻ってみると、巨大なバラフエダイが!

DIVE宮古島のオーナー・ヒロさん(砂川博一さん)(撮影:越智隆治)

魚の散歩のようなシュールな光景ですが、いつもと違ったダイビングは率直にワクワクします。

潜った後は、ヒロさんにさばいてもらって、おいしくいただきました(新鮮で甘くてうまい!)。

バラフエダイをさばくDIVE宮古島のヒロさん(撮影:越智隆治)

人柄に集まるリピーターが率先して動くスタイル

ソファーでくつろいでいると、ゲストたちが慌ただしく動き始め、タンクや器材を車に積み込み始めます。
え? え? と思いながら僕らも積み込みを手伝い、港へ行くと、車と同じように、今度は船への積み込み。

DIVE宮古島(撮影:越智隆治)

食事の時間ともなれば、食器を出したり、盛り付けたり、片づけたりと我が家のようにテキパキ動きます。

ヒロさんという一家の主を中心に、DIVE宮古島を愛するリピーターがみんなでお店を作り上げている感じでしょうか。
親戚のうちに遊びに来た感覚で、海や島もより身近に感じられ、自分にとっては、とても心地よい空間でした。

もちろん、この時はリピーターが多かったこともあり、ゲストに強要することはないですが、自然と皆が動く感じはヒロさんの人柄なのでしょう。

ヒロさんのみぞ知る次の行動

ブリーフィングもなく、「ここ潜る」と言われるまでどこに潜るのかわからず、ダイビング後も「次、どうするんですかね~」なんて話していると「飯食ってからまた潜る」と言われたり。
次の行動は、ヒロさんの頭の中にのみあって、僕らには闇の中(笑)。

昔ながらの、BCなしのハーネスのみで潜るヒロさん。
水中では、泳ぐのが速く(ハーネスだとマイナス浮力なのでどうしても泳ぐことになる)、ついていくのにひと苦労。
途中で、あまり追いかけなくてよいことに気づき、自分のペースで潜っていると、「早く来ないかな」といった顔で先に待っていてくれます。

DIVE宮古島のオーナー・ヒロさん(砂川博一さん)(撮影:越智隆治)

いや~楽しい。

なぜか、馬と遊べる!

DIVE宮古島のポニー(撮影:越智隆治)

ダイブ宮古島には、生け簀やウミヘビ酒など他のダイビングサービスにまずないようなものがいろいろありますが、極め付けがポニー3頭。

「なんで馬がいるんですか?」と聞くと、「お客さんが喜ぶと思って」とのこと。
一緒に写真を撮ったり、散歩することもでき、ふた味くらい違う体験ができるはず。

ヒロさんはもともと動物が好きで、朝、テラスから何かをじっと見つめていたので、視線の先を見ると野良猫。
「おっぱいが張っているから赤ちゃんを産んだと思うんだけど…」と赤ちゃんの安否を機にするなど、優しい性格なんだと思います。

サメの肝油をもらえるかも!?

サメ取り名人のヒロさんは、時には尖閣まで行ってタイガーシャークなどを獲ったりします。
サメから取った肝油は、ヒロさんいわく「病気でも、飲み過ぎでも、本当に何でも効く」という滋養強壮のもと。

数があれば、貴重な純度100%の肝油をカプセルに入れてゲストに分けてくれます。
これは嬉しい。

サメから取った肝油

その他、島の観光につれて行ってくれたり、ダイビングの後はバーベキューをしたりと、親戚のおじちゃんがおもてなしをしてくれる雰囲気でした。

ヒロさんとの時間は本当に楽しいひと時でした。

僕や越智カメラマンは、ある程度の海であれば対処ができるので、正直なところ、システマチックなダイビングスタイルより、こうしたおもしろいダイビングが大好物。
なんの駆け引きなしに、人と接する人柄も何とも楽しく心地よい。
また一緒に遊びたいと思いました。

もちろん、面食らうダイバーもいるはずで、自分のことは何でも自分でできるダイバーの方がより楽しめるはず。
がっちりハマればずっと通いたい、というより会いに行きたいダイビングショップでした。

ただ、僕らが熟練ダイバーであったことや、たまたまお店を切り盛りする奥さまが帰省中で、ヒロさんとしか接していないことも大きいのかも。

他のガイドさんは初心者をきちんとケアしていたし、ホームページを見ると、Wi-Fiを入れたり、若者や初心者向けに明るい感じになっていて、奥さまや他のガイドたちは、漁師スタイルでない方向にしたいのかもしれません。

となると、漁師スタイルをおもしがっている、この記事は奥様に怒られるのかな(笑)。
でも、画一的なダイビングスタイルじゃつまらないので、ヒロさんにはずっと今のままのスタイルでいてほしいな~。

ヒロさんプロフィールはこちら。
プロフィール | 宮古島のダイビングショップ DIVE宮古島

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