ケアンズのあるクイーンズランド州の沿岸一帯に広がるグレートバリアリーフ。
長さ2,600キロ、総面積344,400平方kmと数字で言われてもピンときませんが、“宇宙からも見える”、“生物が作り出した単一構造物では世界最大”ということで、とにかくスケールが大きく、世界遺産で、7大世界の驚異で、ダイバーにとっては生物豊かなサンゴ礁の海なのです。
初めて訪れる人は、ビーチの目の前にサンゴの海が広がっているものだと勘違いするようですが、“沿岸”といっても地球規模のお話なので、出発する港やリーフによっても異なります。
ケアンズ発のデイトリップでも、1時間は沖にボートを走らせることになります。
そういう意味では、ビーチに寝そべっていてもグレートなリーフ体験はできず、グレートバリアリーフを最も体感できるのはダイバーというわけです。
グレートバリアリーフでのロケ。
もちろん、美しく元気なサンゴ礁を最高のコンディションで撮影するのが大きな目的でしたが、ずっと天候がグズグズの状態。
最後のチャンスとばかりに、ダイブセブンシーズのゲンさん(濱岡尚治さん)に「グレートなリーフを見せてつかあさい!」と頼み、もともと興味があったこともありますが、ポートダグラス発で行くエイジンコートリーフへ。
そして、やっと会えました、This is グレートバリアリーフ!
外洋のコーラルシーのエッジにあるためか、潮当たりも透明度もよく、元気なサンゴが群生していました。
栄養分を生み出し、多くの魚たちの生息場所にもなり、幼魚も多いサンゴ礁はまさに“生命のゆりかご”。
元気なサンゴは元気な海の証ですから、会えるとやっぱり嬉しくなります。
サンゴ礁というと、日本でよく見られるような、海岸から一面に続くサンゴ礁(裾礁・きょしょう)のイメージがありますが、GBRでよく見るのはインリーフの砂地に点在する根やGBRダイビングの名物でもあるボミー(小山のような隠れ根)の群生。
ダイビングポイントによってサンゴの状態もまったく違うので、世界遺産の海の中にいるというダイナミズムを感じながら、グレートバリアリーフの自分なりのベストシーンを探してみてください。
※ちなみに、ベストシーズンはまさに今ごろからで、サンゴの産卵は11、12月ごろ。
撮影協力:ダイブセブンシーズ

