グレートバリアリーフの洋上なう、です。
ディープシーダイバーズデン(以下、DSDD)の宿泊船のウリは、気ままにバディ潜水。
バディ潜水しやすいポイントばかりなので、エントリー前にコンパスでリーフと船の方向を確認しておけば、アンカーロープと地形のナチュラルナビゲーションで問題なく楽しめます。

わかりやすい地形なのでナビがしやすく、迷ったら浮上して確認すれば問題ない
探検気分で出会いを楽しむダイビングもいいですが、バディ潜水のよいところはテーマを追求したり、じっくり撮影できること。
クマノミ5種類見れるかな♪
「寺山君、なに撮ろっか?」と越智カメラマンに聞かれたので、「本場のニモが見たいです」とリクエスト。
すると、ガイドのマサさんが「せっかくだったら、GBRで見られる5種全部撮影してみてください」
ということで、ブリーフィングで「ロープを降りると水深○mにオオシャコガイがいるので、その左上の……」とそれぞれのクマノミが見られる場所を聞いてエントリー。
(※以下、英名)
1.スパインチークアネモネフィッシュ
2.ピンクアネモネフィッシュ
すぐに2種ゲット。宝探しみたいでおもしろい。
“自分で魚を探したい”。
これ、意外と多いダイバーさんの願望ですが、バディ潜水なら心行くまで魚探しを楽しめます。
3.イースタンクラウンアネモネフィッシュ
4.バリアリーフアネモネフィッシュ
4種までは順調に探せたものの、結局レッドアンドブラックアネモネフィッシュが見つからず……。
どうしても見たいので、次のダイビングではマサさんにガイドについてもらい、速攻で5種コンプリート!
5.レットアンドブラックアネモネフィッシュ
※
DSDDでは、10年目のマサさんのような、生物に詳しくポイントを熟知している日本人ガイドが数人いるので、バディ潜水の時はダイブマスターとしてブリーフィングでじっくり情報を教えてくれ、もっとつっこんだ撮影をしたいときはガイドとして水中をエスコートしてくれます。
バディ潜水の方がリーズナブルですが、ときにガイド付きダイビングをしてみると違った世界が見えてくるのでおススメです。

DSDD10年目でGBRの魚に詳しいいMASAこと野村正人さん
マクロに開眼⁉ 越智カメラマンの気になる魚たち
15年ぶりにGBRを潜る越智カメラマンが、積極的に小さな魚たちも撮影しているのは記事で紹介した通り。
地味でも美しい、グレートバリアリーフの小さな魚たち | オーシャナ
その後も、いろいろなマクロ生物を撮影するうちにドティーバック(メギス)が気になり始めた様子で、「ダスキーとかロイヤルもきれいだけど、他でも見るから、GBRならではのドティーバックを見たいな」。
ダスキードティーバック
ロイヤルドティーバック
すると、マサさんが図鑑で見られる可能性のあるドティーバックを紹介していると、越智カメラマンの目がキラーン。
「これ撮りたい」と指さしたのは、GBRの固有種らしきセイルフィンドティーバック。
「あまり数が多くないですが、明日探してみましょう」とマサさん。
日も暮れ始めたころ、聞きたいことがありマサさんを探すと「マサはダイビング中だよ」とスタッフ。
聞けば、セイルフィンドティーバックを探しに調査ダイビングをしてくれていたのでした。
翌日、「1個体だけいました」という根の場所を聞いて探してみると、いました、セイルフィンドティーバック!
セイルフィンドティーバック(Ogilbyina velifera)

SAILFIN DOTTYBACK。「REEF FISH」によれば、グレートバリアリーフの固有種
こうした、マクロ撮影やマニアックなリクエストにも対応してくれるガイドさんがいると心強いですね。
さらに、燃えたマサさんと越智カメラマンは、やはり固有種のイエローテイルドティーバックや美しいオブリックラインドティーバックを見つけて萌えていました(笑)。
イエローテイルドティーバック(Pseudochromis flammicauda)

YELLOWTAIL DOTTYBACK「REEF FISH」によればグレートバリアリーフの固有種
オブリックラインドドティーバック(Cypho purpurascens)

OBLIQUE-LINED DOTTYBACK「REEF FISH」によると、生息域はパプアニューギニアからグレートバリアリーフ、コーラルシー、バヌアツまで
※
「バディ潜水をやってみたかった」「自由に潜りたい」「メギスだけ撮りたい」などなど、目的に合わせて、バディ潜水とガイド付きダイビングを上手にセレクトして自分スタイルで楽しむ。
ひとつのダイビングの理想形です。

